ぽよの備忘録

本の紹介など雑記帳

インフォームドコンセントについて考えを述べよ

 インフォームドコンセントとはすべての医療行為で患者さんが医療者から十分な説明を受け、理解したうえで同意して最終的な治療方針を選択していくことである。日々の誠実なコミュニケーションの積み重ねを通して成り立つものであり、患者と医療者がともに納得できる医療内容を形成するプロセスでもある。医療におけるインフォームドコンセントは、患者の人権を守ること以外に対話による医師と患者間の信頼関係の確立といった利点があり、広く社会で容認されてきた。しかし、インフォームドコンセントは意識のない患者や幼少児などでは成立せず、一般の患者でも医学の専門的な説明を完全に理解できるのかといった問題がある。同意能力、必要とされる説明の詳細さ、同意意思の表示が可能か、などすべて同じと考えることはできない。

 このような問題がある中、インフォームドコンセントを実現していくためにますます医療現場におけるコミュニケーション能力の重要性が増していると考える。コミュニケーションをとり、患者本人だけでなく親族や、患者を取り巻く複数の医療従事者で対応を協議することでより患者さんの意思に沿った医療を行うことが可能になるからだ。

 来年から医療現場で働く身として、私は協調性と、相手への理解を深めることを大切にしたい。

 私が考える協調性の一番基本であり大切なことは、自分自身の人格を磨くことである。たとえ自分が忙しかったり大変な時であっても、周りの人に心を配り、笑顔で基本的な挨拶やたわいもない会話を大切にしていきたい。大学の実習でお世話になった先生は私の目標とする先生で、外来が押しているときでも周囲の人へほがらかな笑みで接しており、患者さんはもちろん学生や看護師など周囲の人からの人望が厚かった。そのような協調性のある人には話しかけやすいため、なんでも相談しやすく、良好なコミュニケーションをとることが出来ると考える。まだまだ未熟で経験が浅い私であるが、明るい表情や挨拶、感じがいい人間であるための心掛けは今からでもできることであり、実際にそれを実行している。そのようにして研修に励み、さらに実臨床現場で経験を重ねることでコミュニケーション能力を身に着けていくことができ、インフォームドコンセントを実現できると考えている。

 さらに、相手へ興味を持つことで、相手の状態や立場を理解することが出来る。そして、コミュニケーションをとるためには、相手を理解したうえで自分の意見を述べることが大切であると考えている。その結果が、相手が理解できる平易な表現であったり理解を促す図や資料を用いることにつながる。説明内容への理解度について注意を払い、患者とともに治療方針を決めていくという目的を念頭に置き、会話に努めたい。

 このように、インフォームドコンセントを医療現場で実現し、さらにそれが困難な場合でも実現するためにはコミュニケーション能力が重要であり、そのために私自身ができる協調性、相手への配慮といったことを実行することでより良い医療を実現したい。